乳歯でも、むし歯の治療が必要です

「乳歯はどうせ生え変わるのだから、むし歯は治療しない」は絶対にダメです。
先日、小学校の学校歯科検診に行ってきました。昔と比べるとむし歯の数はかなり少なくなりましたが、まだまだ虫歯は見られます。特に乳歯は、永久歯に比べてエナメル質も薄く成熟度も低いためむし歯になるリスクが高いです。さらに、乳歯の歯髄神経は鈍い痛みのみ伝えるC繊維のため重症にならないと痛みを感じません。そのため、乳歯の虫歯治療が遅れてしまうのは理解できます。しかし、だからと言って治療しないで放置するのは、いかがなものでしょうか。
昨年度の学校検診でむし歯を指摘されたのに、まったく放置している児童を多数みかけました。ひどいケースだと、4年連続でそのままの状態でさらに悪化し、永久歯までむし歯が波及しているお子さんもいました。
「どうせ、乳歯は生え変わるのだから、むし歯になってもそのままにしておこう」は、大きな間違いです。乳歯でもしっかりと治療をすることが必要です。その理由について、専門家の立場から説明しましょう。
- 永久歯の虫歯リスクが高くなる
乳歯のむし歯をそのままにすると、口の中で常にむし歯菌が繁殖する状態が続き、この後に生えてくる永久歯に悪影響が出ます。虫歯菌を口の中で育てているようなものです。よって乳歯にむし歯が多いと永久歯にもむし歯ができる可能性が高くなります。これは、データも見ても明らかです。
- 永久歯の発育を妨げる
乳歯のむし歯をそのままにすると、むし歯菌が歯の根っこの先に達し、下から生えてくる永久歯に悪影響を及ぼす事になります。これにより、永久歯のエナメル質が不完全な成熟となるため、白斑状の永久歯になります(ターナー歯)
- 歯並び、かみ合わせが悪くなる
乳歯がむし歯で大きく欠けたりすると、その空いたスペースを埋めようと隣の歯が移動してきます。その結果、永久歯が生える場所が狭くなり、歯並びやかみ合わせが悪くなります。
以上が、乳歯でもむし歯の治療が必要な理由です。しっかりと治療されることが大切です。
